日常やらお題消化やらわめいたり悶えたり、そんな感じの場所のなれの果て。
つぶやくには長い言葉や、SSやら映画の感想やら、Twitterより濃いめの冬野さんの根城予定。
試験前に書き上げてしまったので、あげるかあげまいかもやもやしていたのですが、もう出来上がってしまったのだし、もやもやしても仕方ないのであげることにしてみました。
今回のお題は「正解なんてどこにもない」
蔵人とウルで構成された蔵アナです。
お題をお借りした場所はフィフティーン様↓
押すと飛ぶ!ハズ…
追記よりどうぞ…
今回のお題は「正解なんてどこにもない」
蔵人とウルで構成された蔵アナです。
お題をお借りした場所はフィフティーン様↓
追記よりどうぞ…
+ + + + + + + + + +
私の心は、どうしてしまったのだろうか。この心の奥底に巣喰い始めたこの想いは、どうすればいいのだろうか
5.正解なんてどこにもない
晩夏に近いとはいえ、その日は日差しが強く、皆は里でこの旅の果てとなる地へ赴く為に英気を養っていた。
「ウルさん、少しいいですか?」
里から少し外れた林の影に彼はいた。
「ん?別に構わねえけど」
彼の横に腰掛けてみるものの、うまく話しかける言葉が見つからない。
「あの」
「難しいこととか聞くなよ。俺そういうの得意分野じゃねえから。」
「は、はい」
ひとつ、息を吐いて決心を固める。
「ウルさんに、こんな事を聞くべきではないのかもしれません」
「なんだそれ」
「す、すいません」
「いや、謝るとかそういうのはいいよ。それよりなんで」
「…でも」
「?」
ざわざわと風により木々が音を立てる。自分の心の内が表れているようで嫌だった。
「でも、あなたにしか聞けない気がしたんです。」
「…矛盾してない?」
「してますね」
『…』
わずかな沈黙。
「…アナスタシアさんが」
「アナスタシア?あ、あいつお前に惚れてるよな。一目惚れってやつ?すげえわかりやすかった」
「そう…なんですよね」
「まあ気付かない訳が無いよな。アイツも隠してないし。わかったのっていつ?」
「ここに皆さんをお連れした時には。」
「ふーん。んでナニ、お前もついに好きになっちゃった?」
「…わからないんです。」
「あ?」
「最初、彼女はただ初めて出会った世界の一部である私に、そして《恋》というものに対して憧れているだけなのではと思っていました。」
「…」
「それに、そうして想われることが今まで私には無かったんです。誰かを想う事も、想われる事も…。なので何よりも戸惑いがありました。」
ーただ、気がつけばー
「いつの間にか知らない感情がありました。甘く、焼け付くような痛みが、胸の奥を締め付ける何かが、彼女に対して生まれたんです。蔦のように、枯れた大地に染みる水のように、それはすぐに心に広がりました。私には、どうすればいいのかわからないんです…」
なんと愚かなのだろう。自分は彼を利用しているのではないか。彼は愛しい女(ひと)を失っているのに。いや、だからこそ彼はこの痛みを知っている気がしたのだ。
「どうすればいいのかなんて、答えはねえよ」
「え…」
空を見据えながら彼は言う。
「同じ答えなんて、ありはしねぇんだ。」
「同じ…ウルさんもこんな」
「そう思ったから聞いたんだろう?」
「…」
「んだよ、なに気にしてんの?」
「い、いえ…」
じわじわと鳴く蝉の声が、耳の奥で響く。
「今も…なんですか」
「ああ、これからもな。きっと、いやずっとお前のそれと似たものは在り続けるだろうさ。俺のは俺ので、お前のはお前の。同じでないんだから何が正しいのかわかんねえよ。ただ思うままに」
「思うまま…」
「あいつを想って、どうしたいか、浮かんだまま進めば何とかなるんじゃねえの?お前は俺よか大丈夫だろ」
「・・・ありがとうございます」
「へ?」
「ウルさんに相談して良かったです。」
「そ、そーお?」
「はい」
彼がいとこでいてくれることがとても嬉しかった。ああ、どうか彼の心に平安が訪れてくださいますよう。
++++++++++
時期は2のラストダンジョン前あたりになるでしょうか…(汗)
恋愛感情というものに戸惑って葛藤する少年の心がうまく表せていれば幸いです。
(ついに蔵人の歳追い越してしまった!!ガッテーム(涙)
これ書き上げる時に一番まいった事は蔵人の一人称が分からなかった事です。「僕」か「私」のどちらかかなと推測して、2のシアターモードで探してはみるものの、出てこないでてこない。
アナスタシアは激しいアタックをしていたうえに、相手の母親からもお墨付きを貰っていたのに対して、蔵人の方からは何のアプローチもないのに最後に抱きしめあっていたのには驚きました。嬉しかったのですがね。
どうせならその気になる蔵人とかドキドキしちゃう蔵人とか、ギャクテイストで入れて欲しかったです。
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プロフィール
HN:
冬野れんげ
性別:
女性
職業:
事務して絵を描く人
趣味:
妄想・読書・映画鑑賞
自己紹介:
ウルアリ/蔵アナ/日向夫妻
(シャドウハーツ)
ネウヤコ(ネウロ)
杉リパ(金カム)
髭ドレ/金酒/アスエウ/
シグブリュ(えふご)
イエモン
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カプ燃えするタイプ
映画はホラーとアクションとコメディが好き
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