日常やらお題消化やらわめいたり悶えたり、そんな感じの場所のなれの果て。
つぶやくには長い言葉や、SSやら映画の感想やら、Twitterより濃いめの冬野さんの根城予定。
■今回のお話はクセがあるというか結構な妄想爆発なので、
ウルとアリス、ウルアリに対して曲げられない考えのある人はご注意を■
なかなかいい具合に言葉が見つからなくて、四苦八苦していたら1週間くらい経っていました。ここずっとこれでおんおん唸り気味。
唸った甲斐がありますように・・・っ
今回のお題は「夢の浮橋」
グッド後捏造ウルアリで、アリス視点→ウル視点のような感じになっています。
お題をお借りした場所はフィフティーン様↓
押すと飛ぶ!ハズ…
ウルとアリス、ウルアリに対して曲げられない考えのある人はご注意を■
なかなかいい具合に言葉が見つからなくて、四苦八苦していたら1週間くらい経っていました。ここずっとこれでおんおん唸り気味。
唸った甲斐がありますように・・・っ
今回のお題は「夢の浮橋」
グッド後捏造ウルアリで、アリス視点→ウル視点のような感じになっています。
お題をお借りした場所はフィフティーン様↓
+ + + + + + + + + +
暖かく、柔らかで湿った空気。
ほんの一瞬で、
私の心は崩れ落ちていく。
こんなにも不安定で、こんなにも容易く。
一番大切なものまでも。
夢の浮橋
そこはとある町の小さな宿屋で。
仕事を終えて一息ついて、ふたりは部屋を一つとる。
何気ない談笑、ゆったりとした食事、暖かな湯船。
「ウル、先に入らせてくれてありがとう。」
「ん、あんがとな。俺もちゃっちゃと入ってくるよ。」
そう言った彼の背中が浴室へと消えてゆくのを見てから、
アリスは寝台にゆっくりと腰掛けて、
そばにある窓の外へ意識をうつした。
あの巨大な神との戦いからもう半年以上たつ。
こうしてウルと二人きりで国を回ることも、
すでに日常へと変わっていた。
開いた窓から流れる風の厳しさは薄れ、
僅かながら甘い花の香りが漂う。
次第に春へと近づいていく自然の息吹が、
緩やかに部屋へと流れ込んできた。
「もうこんな季節なのね」
そう呟いた刹那
アリスは胸の奥に、ざ、と何かが入り込むような感覚に襲われた。
風が包み込むのは私ひとり
爪先が、みるみるうちに冷えていく
「・・・違うっ」
独りきりで星を見て
「独りなんかじゃない、もう・・・」
たくさんの感情が体の中を渦巻く。
力の限り頭を抱いても、震えが止まらない。
折れそうな気持ちを思い出で必死に支えようとして
からだが、心がこごえていく。
壊れそうな鼓動の音と短い呼吸の音しか聞こえない。
「どうして?思い出したくなんてないのに・・・!」
くるしい
「いや」
かなしい
「いやっ・・・」
さみしい
「いやあ・・・」
すべてが、暗い暗い泥の中へ、引きずり込まれていくようで。
「アリス!!どうしたんだアリス!!」
その声で彼女をを縛るなにかがはじけた。
目の前に映るのはひたすらに求めていた存在。
「ウ・・・ル?どうして」
「どうしてじゃない!アリスこそ、何があったんだ!?」
肩にかかるぬくもりに、真っ直ぐに見つめるその瞳に、
胸の奥から溶け出した想いが、涙になって
堰を切ったようにあふれ出した。
「お・・・思い出して、しまっ・・・たのっ」
「・・・?」
「あなたがっ…ウルが、いない瞬間を・・・っ」
「おれが、いない・・・?」
1年も前。いや、1年しか経っていない。
「あな・・・たが、見つから、なくてっ悲しくて、恐くて・・・っ」
僅かに感じ取った気配を頼りに訪れた欧羅巴で、
必死に自分を保とうとしていた日々は、
心に深く焼きついてしまっていた。
「あなたは、ここにいるのにっ・・・確かにここにいるのに!!」
そう言いながら、ウルの胸元に縋りつく。
あの瞬間の痛みは、今ある現実すらも覆うほどに今また広がっていく。
「ウルはは目の前にるのにっ・・・ぬくもりだって、感じて、いるのにっ
ひたすら・・・失ってしまわないか、って怯えて、しまう・・・っ
今こうして、そばにい・・・られても、明日は?・・・明後日は?その先 は・・・って」
何よりウルを信じている。「傍にいる」と、
そう言ってくれた彼を疑う思いなど微塵もないのに。
不安ががすべてを崩していく。
「そうやって、どんどん・・・不安が膨れていって、
すべてが・・・つぶれてしまいそうで・・・っ」
ウルへの信頼も、今まで共に乗り越えた苦しみも、
出会ってきたすべての時間さえも。
何もかもがなかったことになってしまいそうでたまらく恐ろしいのだ。
「こんなのは嫌、いやなの・・・」
どうすればいいのか、何もかもが分からなくなってしまって。
「アリス」
「どんな言葉をかければとか、どうすればお前の涙止められるのか、
何が一番いいのか分からなかったけど」
そう言って小さな体を抱き寄せる。
「アリスがいなくて、探しても見つからなくなったらとか、
考えたら体がもがれそうな気持ちになった」
「ウル・・・」
ぶつける場所のない苛立ち、広がっていく自責の念。
しかしどれだけ思いをはせても、すでに過ぎてしまった過去に対して
できることなんて何もなくて。
「俺、こんな気持ちにお前のことさせてたんだな」
抱きしめる腕に力がこもる。何度でも、何度でも言葉にしよう。
「前も言ったけど、ずっと一緒にいる。もう離れたりなんてしない」
人は今その時考える最良の事をしたって、いつか後悔してしまう
それでも、進むしかないのなら。
「悲しいこと、埋められるように。どの瞬間も、
悲しいことよりもいいことが浮かぶように、
一緒に、たくさんの時間を満たしていこう。
痛みを思い出すことがないくらい、何倍も何倍も。」
「…」
一度体を離して、真っ直ぐにその瞳を見つめる。
これは誓い。密やかだけど、何より大切な。
「それでも、思い出したらさ、何度でもこうして抱きしめるから。
あのときの事をもう変えることはできないけれど、
壊れてしまいそうなお前のこと、支えるから。
怖い気持ち、涙で流してしまおう。そしたらまた、一緒に笑おう。」
そう言うとアリスは泣き出して、慌てたけどそれが悲しいだけじゃないことに気がついたから、
背中をさすりながらずっと抱きしめていた。
あわてて風呂から出てきたもんだから、俺は実はパンツも穿いていなくて、せめて穿きに行こうかとか、
そんなことも考えたりしたけれど、野暮はよそうとそのままでいることにした。
この瞬間が、アリスの痛みをやわらげてくれるように願いながら。
++++++++++
最後の最後で締めが浮かばなくて、下の方向に走った自分がなんとも言えない。
夢の浮橋を、「とてもあいまいで脆いもの」という形でとらえてみました。
思い出とか、記憶は、人をとても強く支配してしまうものなのではないかと思っています。
そう思って書いてたら、何だかアリスが弱めになってしまったような、
文章が何だか大変な事になってしまっていないか。
考え始めると止まらないので、この辺でお粗末!!ひいいっ
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プロフィール
HN:
冬野れんげ
性別:
女性
職業:
事務して絵を描く人
趣味:
妄想・読書・映画鑑賞
自己紹介:
ウルアリ/蔵アナ/日向夫妻
(シャドウハーツ)
ネウヤコ(ネウロ)
杉リパ(金カム)
髭ドレ/金酒/アスエウ/
シグブリュ(えふご)
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カプ燃えするタイプ
映画はホラーとアクションとコメディが好き
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