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日常やらお題消化やらわめいたり悶えたり、そんな感じの場所のなれの果て。 つぶやくには長い言葉や、SSやら映画の感想やら、Twitterより濃いめの冬野さんの根城予定。
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昨日というか前回というかさっき言っていた文章です(ヒィィ)
中身はウルアリ蔵アナ入り混じるかと・・・
お題をお借りした所はフィフティーン様↓になります。
                      押すと飛ぶ!ハズ…
恋愛系のお題12から拝借しました。(細か!)
お題は「アタラクシア」
文章は追記から。今回はウルアリです。

+ + + + + + + + + +








1.アタラクシア










これほどに静かな気持ちになれたことはあっただろうか。
ふと、月にかかる虹を見つめながらウルムナフは珍しく己の精神状態について考えていた。
10のときに全てを失くし、それからの自分といったらほとんどけもののような生き方をしていたのではないか、そういえばその頃の記憶やら思い出やらなんてほとんどない。
印象に残った事なんて湿って暗い路地裏と、なんともいえない血と何かが混じ
った悪臭と、時々火花のように感じた快楽ぐらいで、そんな言葉で片付けられ
てしまう15年というものがなんだか少し寂しかった。

それに比べてみると、この約1年ほどで、彼は今までに比べるとはるかに濃ゆい時間を送ってきた。全てが甘いものではなかったが、それによって己が得たものは大きい。
なにより、いま共に上を見上げているアリスとこうして一緒にいられることが、そのなかで、いや、生涯で最も大きな変化なのだ。

出会ってからわずか半年ほどだというのに、彼女を失いかけたあの瞬間の魂を焼かれるような感覚は忘れる事はできないだろう。
もしあのときにそのままアリスを死なせていたら、どれだけの憎しみで自分をズタズタにしてしまっていたか分からない。もうその時には、彼はアリスとそばにいられないことが耐えがたい苦痛になっていたのだ。

「虹が綺麗ね。」

不意にかけられた声で意識が戻ってくる

「ん、…そだな。」

考えていた事を見透かされたら少し恥ずかしいかもしれない、そんなことを思ったのと振り向いた時のアリスの表情に見とれてか、少し照れ笑いで言葉を返した。

「そういえば、あの時も満月だったわ」

はにかむようにアリスは呟く。その口から漏れる息は白い。

「あんな状態だったのに良く覚えていたな」

出会いとしては最悪。狭い電車の中で俺の左手はぶっ飛ぶし、まわりには大量とはいえないけれど死体が多数。

「そうだよね…でも、覚えているの。」

そう言うとアリスはウルの肩へと頭をもたれかけた。僅かだが柔らかく体温が伝わってくる。







今なら、この星空のように澄み切った心地ならば、ずっと言葉にして
伝えていなかったこの気持ちを、伝える事ができるのではないかと
彼は彼女の手を握りながら考えていた。










アラクタシア…乱されない心の状態。幸福への必須条件。
++++++++++

06.01.01
この言葉の意味を知らなかったのでうまく表現できたのか怪しいのです(汗)
時期としてはグッドの後の冬の夜で!(細かい)
他の地域はどうなのかよく分からないのですが私の地域はよく星が見えるのです。寒いけどだからこそ冬が好き!!ぐっはぁ!
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冬野れんげ
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女性
職業:
事務して絵を描く人
趣味:
妄想・読書・映画鑑賞
自己紹介:


ウルアリ/蔵アナ/日向夫妻
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ネウヤコ(ネウロ)
杉リパ(金カム)
髭ドレ/金酒/アスエウ/
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映画はホラーとアクションとコメディが好き

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